ネパールで教育支援活動に携わっている京都経済短期大学藤原隆信ゼミのある学生から、活動資金への協力と支援に対する謝礼の絵はがきが送られて来た。2009年2月12日付でネパールから発送し約1ヶ月後に日本に届いたものである。住所や宛先はプライバシーの保護に関わるためやむをえず抹消している。

学生たちは、春休みを返上して経済的に恵まれない外国の子供たちの小学校の校舎の建て替えのための建設作業を行い、文房具を手渡してきたという。(以下の3月18日付の手紙を参照)


この活動は、京都洛西地域のケーブルテレビで、ドキュメンタリー放送された。何の経済的報酬も期待できないことや、最初は誰もが嫌がるであろう街頭での宣伝、見向きもされない通行人に頭を下げて寄付を募ったりした労苦を考えると、常識的に割に合わない行動とみなされるかも知れない。実際、ネパールの小学校への建設資金の募集活動で何回も挫折しかかったりした。そのとき、「とにかく続けてみよう」という藤原先生の熱血指導もあって、見事に志を達成した。
今日ほど、お金に象徴される経済的価値の基準が揺らいでいるときはない。お金以上にお金以外の幸福の価値観があるのではないか、人間的な生き方があるのではないか、そのような根本問題をこの学生たちは社会に問いかけている。この行動に参加した学生は自分の人生の方向を決定するほどの体験をしたに違いない。若い時期に現場を知ること、体験すること、世界を知ることは人格の形成に重要なインパクトを与える。物見遊山の海外旅行も素晴らしい体験だが、このような社会貢献型のツアーがトレンディになれば、日本の国際交流も本物になるだろう。藤原ゼミはそのフロンティアといえるが、日本全国に新しい社会貢献、環境貢献型のゼミ活動が誕生することを願わずにはいられない。現地の人と一緒に顔に絵の具を塗ってダンスをしている藤原先生の映像をみていると、国際交流と社会貢献を楽しんでいる様子が十分に伝わってくる。「藤原先生は酒も好きやけどほんまにネパールが好きなんやなあ」と感心した。
ネパールの子供たちがノートや筆記用具を受け取るときの満面の笑みを見るとき、人間の幸福は、社会との横のつながりの中で達成されるのではないだろうかとつくづく考えさせられる。翻って、私たちは、社会のために、環境のために、何か役立とうあるいは尽くしてみようと、広い視野から考え、出来るところから実践しているだろうか?
経営学の研究者ではあるが、目先の利益を追い求める会社の儲かりそうな株式には目もくれず、藤原ゼミのような社会貢献型活動の意義を認めてわずかではあるが今後も個人的な支援を続けていきたい。藤原ゼミの活動を紹介しているサイトは次の通りです。
■ 国際交流サイト
http://pearl.kyoto-econ.ac.jp/index.php?topic=nepal